理学療法士に未来はあるか 〜サバイバルを生き抜くには〜



私が理学療法士を志した1988年、養成校は全国に44校(現在は263校)しかなく、入学定員も900名程度(現在は14,000名)でした。記憶を遡ると、ある国立の養成校を受験した際には定員20名のところ受験者が500名もいて、一瞬にして戦意を喪失した覚えがあります。
当時は有資格者が全国に9,000人しかおらず(現在は139,000人)卒業時には就職先は星の数で、採用試験はほとんどなく、希望すればどこでも入社可能プラス厚待遇という、その希少性が故に現状からは想像できない程の超売り手市場でした。
また、選択肢が限られていたという時代背景もあり、新卒生のほぼ100%が院内のリハビリ室での仕事を希望し病院へ就職していた時代でもありました。
時は流れ、四半世紀以上を経過した現在、毎年10,000人近くが新たに有資格者として誕生し、数字上も体感的にも供給過多になっており、その存在価値も年々低下していると言っても過言ではありません。

さらに、これら資格を取り巻く環境に加えて、上記記事にあるように超高齢化社会に向けての「地域医療構想」で、首都圏を除く大部分の都道府県では2025年に必要なベッド数を延べ15.6万床削減し(見方を変えれば15.6万床分の理学療法士が不要になる事と同義)在宅医療を推進していく方向に舵を切ることが明確となっているにもかかわらず、新卒理学療法士が持つ働くイメージは、私が卒業した27年前とほとんど変化しておらず「いわゆる急性期」「病院内のリハビリ室での機能訓練」であることに大きな違和感を覚えます。

今後、大局的な見地で考えた場合には、2025年までに約70,000人(作業療法士も含めれば約100,000人以上)も増え(既存資格者も全て含むと300,000人)需給バランスが大きく崩れると予測され、尚且つ今後理学、作業療法士が活躍を求められるフィールドは在宅や地域、生活支援、介護予防に移行していくことが確実になりつつある今、将来的に理学、作業療法士としてどのようにして生き残っていくか?を真剣且つ現実的に考える必要があると思います。
この先需要が減少していく分野を選ぶのか?今後拡大し需要が伸びる分野を選ぶのか?
有資格者300,000万人の中で選ばれる療法士になるためにやるべき事は?
職域を拡大し守っていくために出さなければならない結果とは?
日本全体の社会保障制度の中での理学療法士という資格の価値を高めるために何が必要か? 
もしかしたら、もうすでに理学、作業療法士のサバイバルは始まっているのかも知れません。


鈴木 茂和

〜〜 日本の自立支援介護はアジアに通用するのか 〜〜

 

日本の介護、とりわけ自立支援に取り組む介護事業者の質は、アジア圏域での評価が高い。

内閣官房を中心に、ここ1年、日本の自立支援介護を輸出しようとする動きが高まっている。

 

去る9月27日から2日間、東京にて「日本理学療法士協会」と「内閣官房」の共催で開催された「アジア国際フォーラム」に参加した。

アジア16か国から各国の理学療法士協会の正副会長らが出席した。

私は、興味を持つタイ、台湾、シンガポールの代表らに、いわゆる「お国事情」を聴取した。

 

特に、親日の台湾は来年、日本をモデルとした介護保険制度がスタートする。

写真は、左から台湾理学療法士協会の、前会長、現会長と副会長での名刺交換の時に写されたもの。

台湾では、ベトナム人らが各家庭に最低賃金(150台湾ドル≒580円/時間)以下で雇用され、要介護者のお世話をしているのが主流らしい。

自立支援介護ではなく、いわゆる「御用聞き介護」だ。

 

健康事業(予防)、自立支援介護、そしてリハビリテーション概念を核とした当社モデルの介護で対応できないものか。

これを機にビジネスモデル輸出の可能性を探っている。

 

山根 一人

平成30年介護保険制度改定に向けて〜質を高める準備〜



去る9月20日(水)に岡山県通所介護事業所協議会主催の研修会で講師として講演をさせて頂きました。
タイトルは「今さら聞けない個別機能訓練加算」と名打って、今さらかもしれませんが、逆に今だからこそ聞いて頂きたい内容も交えて通所介護の個別機能訓練についてお話させて頂きました。

大変有難いことに、定員40名の募集定員だったところ、約80名の応募を頂き、急遽第2回を開催することが決定しています。(次回開催日:10月19日(木)の予定、詳しくは協議会HPをご覧ください)
今回ご参加頂けなかった方は、是非第2回目にご参加頂ければと思っております。
ご応募数からもわかるように、通所介護における個別機能訓練については、その意義や内容、具体的な手法について、非常に興味、関心が高いことがわかります。

また、講演冒頭では、下記のような平成30年次期介護保険制度改定に向けた最新動向についても少しお話させて頂きました。

・小規模の事業所ほど、機能訓練加算を取得している割合が低い一方で基本報酬が高い
・規模に関わらず、基本報酬の減算措置も含めた介護報酬の適正化を図るべき
・通所介護と通所リハを比べた時に、通所リハの方がリハ専門職が多く配置されており、その介護度などの改善率も高い
・通所介護だけをみても、リハ専門職の配置と個別機能訓練加算の算定有無によって、介護度などの改善に差があり、高い機能訓練の効果がある
・介護サービスの質の評価として、ストラクチャー、プロセス含め、要介護者の状態改善に対するインセンティブ評価(アウトカム評価)を検討すべき

 

などなど・・・。

通所介護は特に前回のマイナス改定から3年。
介護事業所の倒産件数も過去最大ペースのようです。今年の8月までに、すでに62件の事業所が倒産しており、前回のマイナス改定の煽りが続いている中で、平成30年の改定では、介護業界に押し寄せる淘汰の波はさらに強まることが予見されます。

こういった社会動向の中で、情報をいち早くキャッチし、次期改定に向けて、さらには10年、20年とサービスを継続するために“質を高める準備”を今からしておくべきだと思います。

小馬 誠士

在宅医療・介護の未来

9月12日に厚生労働省より全国の都道府県知事に向けて情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドラインが通知されました。このガイドラインは、事前に一定の条件を満たし且つ死亡時に医師が正当な理由のために直接対面での死亡診断を行うまでに12時間以上を要することが見込まれる状況において、死亡診断に必要な情報をあらかじめ必要な教育を受けた看護師がICTを用いて医師に知らせ、その情報をもとに医師が遠隔地より死亡診断を行うことが可能となったとの内容でした。

この内容を確認するなかで、昨今、非常に活発な議論検討がなされているICT、IOTの活用が医療・介護の世界においてもこうやって実際に形となり実行されていくのだ、という現実味を改めて感じるとともに、倫理面、既定概念、必然性、ICT技術信頼性、職域拡大などについて様々な考えや疑問が私の頭の中で錯綜しました。

 

倫理感や専門性、既定概念として考えれば、医師が直接対面で死亡診断を行うことが望ましいと思いますし、合理的かつ現実的に考えればこのような方法を実行することも必要とも言えます。どちらが正しいか、ということではないのだと思います。どちらが正しいかだけで判断できないことを、現状や未来、過去を総合的に考えどうすべきなのかを決断して進めて行く、ということなのだと思います。

 

医療・介護を取り巻く仕事は、これから社会情勢や人口動態の様相に基づき工夫と変化が求められています。今回通知されたガイドラインが示す方向性は今後、医師の遠隔診療やコメディカルの遠隔指導や状態確認などへの発展を超えて、これから医療・介護に訪れる変化を指し示しているように感じました。

 

何事も判断の域を超えた既定概念に囚われない決断に基づくチャレンジが求められていると改めて痛感した出来事でした。

 

 

本日9月15日より、いよいよ玉野市介護一次予防教室「玉野アクティブクラブ」が開始となりました。

私は教室に赴くことはできませんでしたが、玉野の地踊りである「かっからか」をモチーフとした体操は説明なしでもすぐに参加者の方々が取り組め大変好評だったようです。こちらは私たちアール・ケアが地域の未来に向けてチャレンジする新たな取り組みです。DVDもプロ顔負けの出来です!

 

 

 

 

挑戦はまっ先に。サービスはまっすぐに。

山崎 寛幸

 

岡山県作業療法士連盟発足!



去る平成29年4月18日、岡山県作業療法士連盟が発足、7月29日には倉敷市民会館にて岡山県作業療法士連盟設立記念式典・設立記念講演会を開催しました。

記念式典では橋本がく厚生労働副大臣から「今後の社会保障制度と作業療法士に期待する事」と題してご講演いただき、現在の社会・医療情勢について、また作業療法士という職能団体の今後に向けたエールを頂きました。加えて他職能団体の連盟活動での成果もご教授いただき、改めて連盟活動の重要性を確認することができました。
記念式典後半では岡山県作業療法士連盟 二神会長を座長として、日本作業療法士連盟 杉原会長、日本作業療法士協会 中村会長に参加いただきパネルディスカッションを行いました。
この中で組織率についての課題が挙げられましたが、これは岡山県作業療法士連盟でも同様の課題です。活動理念、活動指針を一人でも多くの作業療法士に理解いただき同志の参加を募っていきたいと考えています。

現在、日本では80,000人を超える作業療法士が医療機関や施設、地域で活躍しています。岡山県においても1000名を超える作業療法士が活躍しています。
まだまだ課題は山積していますが、岡山県民、作業療法士の未来が光り輝くものであるために、コツコツと小さな積み重ねを継続したいと思います。


最後に、岡山県作業療法士連盟の活動理念と活動指針を掲載します。
【活動理念】
作業療法及び作業療法士の社会的価値を高め、作業療法を取り巻く環境が未来に向けて希望が持てるように政策提言を行います。
【活動指針】
・岡山県作業療法士会の活動を推進する政策提言を行なうこと
・作業療法関連諸制度の改善に向けた政策提言を行なうこと
・県内の政策形成において作業療法が正しく理解・認知されるよう立法機関に働きかけること
・作業療法を応援する地方議員が増えるように働きかけていくこと


大月 博


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