衆知を集める



『衆知を集める』。
この言葉は、かの有名なパナソニック創業者である松下幸之助氏がよく口にした言葉として広く知られているかと思います。

松下氏は、衆知を集めることについて、以下のように言っています。
「私が、衆知を集めるということを考えたのは、一つには自分自身があまり学問、知識というものを持っていなかったから、いきおい何をするにもみなに相談し、みなの知恵を集めてやっていくことになった面もある。いわば必要に迫られてやったことだといえなくもない。しかし私は、いかに学問知識があり、すぐれた手腕を持った人といえども、この“衆知を集める”ということはきわめて大切だと考えている。それなしには真の成功はあり得ないであろう。というのは、いかにすぐれた人といえども人間である以上、神のごとく全知全能というわけにはいかない。その知恵にはおのずと限りがある。その限りある自分の知恵だけで仕事をしていこうとすれば、いろいろ考えの及ばない点、かたよった点も出てきて、往々にしてそれが失敗に結びついてくる。やはり“三人寄れば文殊の知恵”という言葉もあるように、多くの人の知恵を集めてやるに如(し)くはないのである。」  (松下幸之助著「実践経営哲学」PHP研究所刊より)

松下氏が言う『衆知を集める』ためには、まさしく人の話を聴くということだと思うのですが、これが会社組織で形式的になると会議になってしまうのでしょうが、働き方改革も進む中、時間をかけることも出来なくなるこの時代に、効率的に組織内で衆知を集め、それを経営や運営に活かすことが出来るかが重要になると感じます。

会議で衆知を集めることも必要ですが、それ以前に重要なことは、普段から「言ってもらえる関係」を創っておくことが特に重要であると思っています。逆説的に言うと、「言ってもらえない関係」、すなわちどうせ言っても無駄だと感じさせてしまうことが続けば、組織として、衰退の方向へ駒を進めてしまうことになろうかと思います。上司、部下の関係、社員同士の関係、いずれにしても、良い関係が構築出来ている組織ほど、強く、そして発展する組織であり、それを目指さなければならないと思います。強い組織には、お互いの信用と信頼があり、依存ではなく個々が自律している一方、困ったときには助け合う、そんな豊かな人間関係があるはずです。まさしく、経営理念にある「あてにし、あてにされる関係づくり」とはこのことを言っているであろうと解釈します。

いまや会社規模としても社員数約370名。私が担当している通所介護事業部も会社の約半数の社員が所属する大きな組織と言えます。
衆知を集める仕組み構築もさることながら、真の衆知を集める為にも、自らが率先して、現場に出向き、現場の責任者、社員と心通わせる関係を構築していくことを実践していきたいと思います。

(写真:Wikipediaより)

小馬 誠士


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