脳卒中のADL(日常生活動作)に思う

脳卒中で半身麻痺となった患者さんの理学療法を、過去に何回行ってきただろう。
Aさんは、一般病棟からリハビリ室に来て、6週間もすれば装具と杖を使って、何とか自力で歩けるようになった。
Bさんは、集中治療室から出てきて、ベッドでの起き上がりもできなかったが、12週間の理学療法によって、自力で起き上がって何とか立つことだけはできるようになった。
両者とも、脳卒中患者の典型的な予後と言える。

 

ところが、その半年後くらいから、外来でやって来る二人に変な現象が起こる。
Aさんは、自分の左足を杖で強く叩きながら、「わしのこの足は、あんごー足じゃ。つまらんわー。もう、イヤになるで!」 そして奥さんは、「主人は朝から晩までこんな調子で、私も疲れます。」と言う。
一方、Bさんは、「先生、今まで立つことしかできんかったけど、片足がちょっとだけ上がるようになったわ。これからボチボチでも頑張るで。」 そして奥さんは、「お蔭さんで、ありがとうございます。主人も毎日嬉しそうで…。」と締めくくる。

 

もう、30年くらい前の事だろうか。
「しあわせは いつも自分のこころがきめる」という言葉に出会った瞬間、AさんとBさんを思い出したのは‥‥。

 

山根 一人
 


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