絵になる情景

作:笹倉 鉄平

 

2005(平成17)年、神戸の三ノ宮だったか、商店街に間口をもつ小さな画廊に入った際、この版画に目が走った。
2005年と言えば、事業は安定を極めた時期で、この版画に目が行ったことも納得できる。

 

堤防先の建物を見る限り、どうも日本国内ではなさそうだ。
夕凪だろうか、セイリングが終わったヨットがゆったりと並び、真ん中のヨットには無邪気な男の子と中型犬が乗っている。

 

今日一日、お父さんの趣味につき合いながらも、それが男の子の趣味になっていくのだろう。
また、価値観、仕事観、そして人生観までもが、今日の一日・ひと時をもって伝わっていくのだろう。
そんな価値ある楽しい一日を終えて、お母さんと妹の待つ家には温かいシチューが並び、楽しい会話の中で、お父さんはワインでもしたためるのだろう。

 

こんな日に、「おい、母ちゃん! そこの焼酎の瓶、取ってくれや!」では、絵にならない気がした。

山根 一人
 


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